2016年01月31日

そこそこのほどほど

眼鏡が曇っているからと言って、世界が曖昧になるわけではなく、寧ろ曖昧な世界がくっきりと見えてしまう。
似ていて非なる物の区別が出来るからと言って、偉そうに語っていると、なんだよ、靴ベラは凶器にもなるのだと知る事になる。

かと言って、気を使ったつもりで「ぽっちゃり」と言えば、「飛べない豚」だと言われて、目の玉が派手なバタフライを遠泳するハメになる。  

ある人は、猫かと思ってよく見りゃパンだったと歌っている。なんだそりゃだけれど、本当の姿ってそもそもなんだ?裸の木ばかりの植物園は、花をつけていない骨組みをさらしていたけど、みっともないどころか、なるほどなと唸ってしまった。

カタチがあるものにだけは必ずカタチがあるのかというと、そんな事も言えなくて、カタチがなくてもカタチがある場合もあり、多くの人はそれを望む。

それがどんなカタチなのかは思っていても口には出さない。その時間はとても大切な時間だから。

食べてしまった美味しいお菓子はもうカタチはないけど、私の心には記憶が残る。

posted by ミニ at 23:17| 東京 ☀| Comment(0) | かきもの | 更新情報をチェックする

2016年01月28日

哀しい…

今朝、実家の猫が亡くなったとメールがきた。週末に会いに行こうと思っていたので、タッチの差で間に合わず悔しいね。
春までは無理だと聞いていたけど、受験優先で正月にも帰らなかった。その事に悔いはないけど…

推定15歳かな?娘とかでも同じくらいの歳。娘が小さい時は、本当良く遊んでくれて、アレルギーだし飼えないから、会うのを楽しみしにしていた。なかなか膝に座ってくれなかったけど、座ってくれた時は本当嬉しそうだったな。

手足が長くて、上手くしまえないロシアンブルーな猫でした。母いわく、いびきも酷いし枕は取るし、ちょっと留守にすると寂しがって抱っこをせがむ甘えん坊。一度甘えると重くて暑くてねっとりしていて鬱陶しいくらい。

今はそれ全てが懐かしくて胸が苦しい。

たくさん楽しい時間をありがとう。でも、もう会えないなんて、信じられない。土曜は天国に見送ってきます。
posted by ミニ at 21:44| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2016年01月22日

タイミンGOOD

少し前に、あるバンドの生ライブを有料テレビでやっていたので録画。
熱いバンドのイメージとは裏腹にホール公演なのね。ボーカルは子供の頃、国民放送の合唱団にいてソロでも歌っている実力派、そして演技派であり、熱血にして繊細なフロントマン。バンドメンバーはそんな彼を讃えるように、陰のような存在。

ライブは、激しい曲もあるが中盤は渋い曲。ちょっと飽きそうになるが、実はその流れは必要不可欠だと、気付くのは終盤。

森を見るためには、木屑すら怠ってはいけないのだね。

ドラマ主題歌にもなった曲では、ボーカル氏は涙。その当時を思い出したの?

人生には常に音楽が流れているものだよね。

椅子がちゃんとあるホールだからなんなんだ?誰もその椅子には座らず、拳を力強く突き上げる。剣よりもペンが強しって、これに似てるんじゃないかと思う。叫んだら良いんじゃなくて、想うから強い。

とあるバンドも、好きなように楽しんでくださいと言っている。心の炎は他人には分からないからね。

ボーカル氏は自分が目立ちたいんじゃない。メンバーはボーカル氏を目立たせたいんじゃない。

だから、ライブになっているんだよ。
posted by ミニ at 21:21| 東京 ☀| Comment(0) | 音楽 | 更新情報をチェックする

2016年01月12日

ヤラレタ

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ほろ酔いで帰宅したさやかのマンションの玄関先にいたのは「躾のできた良い子」だった。

可愛い行き倒れにドキンとして、うっかり家にあげたが最後、迷い犬の樹とさやかの共同生活が始まる。

樹は、道端に生えている草…つくしやノビル、タンポポなどに詳しく、採取して調理するのが得意で、さやかはすっかり胃袋を掴まれてしまうのだ。

そして、最初に予感した通り、さやかは樹が好きになり、樹は「躾のできた良い子」から卒業する。

沢山の植物が調理されるので、食べてみたい!と思う小説です。樹が時折見せる男っぽさにキュンとする小説です。さやかに感情移入したり嫉妬したりする小説です。こんな恋愛してみたいと思う小説です。

だけど、幼少期からのトラウマを抱えている私には恋愛なんて糞食らえなので関係ありません。だから読んでいても楽しくありません。若くて可愛い女の子トラウマ男の子が恋をする甘酸っぱい小説などに興味はありません。

うら若き乙女が、近所に咲いている可憐な花の名前を連呼する場面で、ザマーミロとほくそ笑んでしまうくらいに。

ヘクソカズラ!ヘクソカズラ!屁糞かずら!!

樹の影響で、すっかり草花散策&調理に魅せられたさやか。樹と幸せな毎日がずっと続けばいいなぁと思っていたが、自分の事をほとんど明かさない樹に不安もあった。そして、ある日突然樹はいなくなる。

料理の苦手なさやかが樹の残してくれたレシピを辿る一年は、一途で胸が苦しくなる。同僚から告白されても「好きな人がいるんです」と泣くし、未練タラタラ。

樹は、逃げていた現実と向き合いに行き、カタをつけて、再びさやかの元へ戻ってきた。そしてハッピーエンド。


ケッ!なんだよー!

ページはまだ残っていて、番外編が二作。その二作目がね。やばいの。

樹の現実とは、父親が著名な華道家である事。長男ゆえ小さな時から跡を継ぐ事を期待されていたが、地に生える草花が好きな樹にとって生け花は一番興味のないもの。そこから逃げていたけど、これからさやかと生きて行きたいという気持ちから樹は向き合いに行く。
 
さやかと離れている間の樹を垣間見られる一遍が秀逸。

小学二年生の杏奈がサクラという豆柴を散歩させていた時に出会ったのが樹。動物には、本能で分かっちゃうんだろうね、サクラは樹を見つけた途端に「遊んでくれる人!」と認識し、それをきっかけに杏奈との会話が始まる。

杏奈は、樹から教えてもらって草花に興味を持ち、その名前を知る事を楽しんでいると気付いてしまう。樹がとても嬉しそうな顔をしている事に。

ネジバナを見つけた樹は無意識に呟く「見せてやったら喜ぶだろうな」と。それを聞いてしまった杏奈の心の声がいい。『(中略)ドキドキした。レンアイの物語が自分の目の前に、生でこぼれ落ちてきたそのことに』

杏奈には仲の良い男の子がいて、同時期に犬を飼い始めたから毎日散歩を一緒にしていたが、周りに冷やかされたせいで会っても無視し合う仲になっている。それを知った樹は「もったいないことするね。せっかく会えるのに」子供か!子供に子供な事言うんかい!

樹は杏奈に弱音を吐く。独り言のように。そんな樹を元気付けたくて杏奈が連れて行った場所は…。

樹と一緒に涙ポロポロでした。



気づいちゃった。私も樹と同じように、この物語が大切なものになっていたんだ。知らない間に、私の中に樹とさやかがいたんだ。

クソー!糞ー!この屁糞かずら!!

posted by ミニ at 21:48| 東京 🌁| Comment(0) | 小説 | 更新情報をチェックする