やってもうた!!あのジョン・キャメロン・ミッチェル監督が・・・。
「ヘドウィグ&アングリーインチ」で私の心を虜にしてしまった彼の最新作「ショートバス」
前にも、見たいなーという内容で記事を書いた事があるんですけど、それをとうとうレンタルで見ました。テーマがずばりセックスって事で、全裸シーンは当たり前、ホンバンしてるだろ!!ってシーンにボカシが入っていて、18禁扱いのオマケに「エロティック」ジャンルに入れられてる。
DVD自体にもピンクのハート模様が付いてるし、そりゃあオノ・ヨーコも「クソッタレ!!」って言うわなあ、と思いました。
コレ映画館で見てたら、多分ストーリーが終わって、黒地に白の英語がズラズラ並び始めても、身じろぎ出来なかったかもしれない。
映画は激しいセックスシーンと、全裸男性の自慰シーン、そして、それを隣の建物の部屋から覗き見してるシーンが絡み合って始まります。
うっわ・・・。もしかして、これが一時間半続くのか??映画自体が自慰じゃないのか?という心配はすぐ解消されます。全裸男性と、付き合ってる男の二人ジェイムズとジェイミーのカップルが恋愛セラピストの元を訪れます。二人の関係は愛し合ってる恋人なんだけど、元売春夫をやってたカタワレは、未だにパートナーに入れさせた事がない。
一方のセラピストである中国系のソフィアは、オープニングで夫と激しいセックスしてた女性じゃん!!「安心して。私はそっちの方もベテランの域よ」と言うんだけど、実は今までオーガズムに達した事がない。その事をうっかり話してしまったソフィアを二人はある場所へ誘うのです。
その場所とは「ショートバス」。
もともとの意味は、身体や精神に障害を持った子供などが乗るスクールバスという意味なんだそうです。何故、そんな名前を持つ場所なのかと言うと、そこに集まる人種や立場、はたまた体型や好みはそれぞれなれど、共通するのは、模索してる事、だからかな?
ソフィアに、ショートバスを「女主人」が案内してくれます。インテリが訳分からない映画を観て喜んでる場所や、全裸ゾーン・・・思い思いに人々がセックスしてる部屋では、目を離せなくなるソフィア。(私もかw)
何故って、みんな実に幸せそうだったから。
と思ってたら、いきなり始まった喧嘩を逃れようと入った部屋。それは「自称プッシー」の集まりでした。中には、男装して髭をたくわえてる女もいたし、異端児的なSM女王もいました。女王様は、ポラで写真を撮るのが趣味だけど、タイミングが悪くてソフィアを怒らせてしまう。
一方のジェイムズとジェイミーは、二人がうまくいく為の道を模索しています。モデルの美男子(唇が実にセクシー)と、三人でコトに及んでみたり・・・。それを覗き見男が忌々しく思ってたり・・・。
オーガズムを手に入れたいソフィアは必死なんです。バスルームでエロ下着着て自慰してみたり、夫もショートバスに連れてきて、リモコン式バイブを使ってみたり、お互い刺激的な相手探しをしてみたり・・・。
ソフィアもゲイカップルも、とにかく必死なんですよ。でも、それ以外の登場人物(SM女王とか特に)のキャラもしっかりしてて、まず元NY市長のおじいちゃんゲイの言う言葉の重さに泣きました。おもわずキスしたモデル美男子の気持ちが分かってしまう。
生と性って同一なんでしょうね。
人から見たら、実にくだらなくて馬鹿馬鹿しい。興味津々で、失笑モノ。どうでもよくてすんごい重視してて、狂う事もある。
難しくて単純で面白くてつまらない。
軽くて、重い。そんでデリケート。
ソフィアがオーガズムを熱望する姿は笑えますよ。アンタ今必死でその体勢で何してんだよ?その顔ヤバイよ?だけど、泣けるんですよ。その事によって夫婦が円満になるなら・・・って望みが重いからでしょうね。
この映画は音楽も良いから憎いな。
ゲイカップルのカタワレは、」ずっと自分と恋人を中心とした映画を撮っているんです。何の為?治らない鬱のせいもあるんだろうね。その一部始終をストーカー張りに見てきた男に、「君は僕の理想だよ。でも君は素敵な恋人がいるのに、何故死のうとするの?」
ショートバスはモラトリアムではないんですよ。傷つきやすくて、傷ついた心を癒しにはくるけど、皆が皆の幸せを願ってるし、いつか自分自身も卒業出来る事を考えてる。
初キス!!とかウレシ恥ずかし朝帰り!!とか、「ちょっとエッチでキッチュ」なものは沢山あると思うけど、ココまでデリケートゾーンに踏み込んだものは初体験です。
綺麗な女性の裸体にムズムズもするけどさ、「痴漢」とか「エロ」とかそういうの目的で観る映画ではないですから、ボカシとか辞めて欲しいな。(でもゲイジュツって言ってるわけじゃないんだ。それは観れば分かるんだけど)
凄いよかった。早くも今年一番かもしれない。
【映画の最新記事】
